
ついに歯科助手デビュー!初日は何をするのかな?

この記事では歯科助手が初日にするであろう仕事について解説するわね。
歯科助手の初日は、いきなりたくさんの業務をこなすというより、見学や簡単なサポート業務がメイン。
とはいえ、先輩スタッフが忙しくてなかなか丁寧に教えてもらえない…なんてこともあります。
「説明が早くてよくわからないまま先輩が行っちゃった…」
「忙しそうで話しかけられない!」
このようなこともよくあります。
そんなときに備えて、この記事では歯科助手の初日にやること・任される可能性のある仕事について解説します。
歯科助手初日に何をするべきか、何ができるようになればいいか見通しを立てておきましょう。

今回の記事はあくまで一例として参考にしてね。
きちんとしたマニュアルがあったり、マンツーマンの教育係や指示を出してくれる先輩がいるクリニックはたくさんあるよ。
歯科助手の初日は「できなくて当たり前」

まず最初に言っちゃいます。
「覚えること多すぎない!?」
「あ。私には無理だ。」
歯科助手初日を終えたあなたはこう思っていることでしょう。

ふふふ
予言しちゃうわよ
想像とは違う、仕事内容や現場雰囲気の現実を見ることになります。
脅したいわけではありません。
いきなり完璧は無理だよ。焦らないでね。ということが言いたいです。
初日は“慣れる”ことが仕事。
「なるほど。歯科助手の仕事をするってこんな感じなのね」
と、まずは仕事の雰囲気に慣れてくださいね。
歯科助手初日、最初のお仕事

では、具体的に見ていきましょう。
あいさつで雰囲気になじむ
出勤したらまずは先生や先輩たちにあいさつを。
名前と「今日からよろしくお願いします」を笑顔でハキハキ話せればOKです!
先輩の名前を覚える
これから一緒に仕事をしていく仲間ですから、なるべく早く名前は覚えましょう。
名札をつけない歯科医院もあるのでしっかり確認してください。
その際、「歯科衛生士」「歯科助手」「受付」「歯科技工士」の職種も一緒に聞いておきましょう。
朝の準備・清掃を覚える
診療が始まる前に済ませておく朝の準備があります。
歯科医院によって内容は異なりますが、主に院内の清掃や薬品の補充、機械の電源を入れる作業です。
特に担当は決まっておらず、気付いたところをみんなでカバーしながらやっていることが多いです。
まずは初日に教えてもらった準備を明日できるようになりましょう。
翌日は違う箇所の準備を教えられることも多いです。
少しずつ数日かけて全体の朝の準備を覚えていきます。
業者の方の名前を覚える
歯科医院は外部の技工所さん(銀歯や入れ歯を作ってくれるところ)や歯科材料屋さんなどいろいろな業者の方が出入りしています。
特に、「銀歯は〇〇、入れ歯は△△」というように複数の技工所さんと契約している歯科医院が多いので、技工所の名前と営業さんの名前をセットで覚えていきましょう。(少しずつでOK)

銀歯にも「MC」や「FMC」などの種類があるの。
種類によって技工所を変えている歯科医院もあるわ。
違いはまだわからなくて当然!
今はMCは〇〇、FMCは△△と言われたままにメモしておきましょう。
おおまかな診療の流れを覚える
- 予約表を見て診療の準備
- 準備ができたら患者さんをユニット(診療イス)へ案内する
- 治療のアシストをする
- 診療後の片付け
- 次の診療の準備
基本的な診療の流れは上記のような感じです。
1つずつ解説していくので少しイメージしながら読んでみてくださいね。
1、予約表を見て診療の準備
患者さんが来院したら、受付さんがカルテを用意してくれます。
カルテの名前と予約表の名前を見て、治療内容をチェック。
確認したら基本セットの準備、治療の準備をします。
「基本セット」は上記で出てきましたね。治療の際にほぼ必ず使う器具のセットです。
「カルテが来る→予約表を見る」というクセを今からつけるようにしておきましょう。
治療の準備は先輩スタッフがしてくれるはずです。
治療名と準備物をメモしておきましょう。
器具の名前もわからなくて大丈夫。
「ワゴンごと持ってくる」「テーブルにある白い棒」など自分がわかるようにメモしておきます。
時間があるときに先輩にきちんとした名前や用途を聞きましょう。
院内独自の名前で呼んでいるものもあるかもしれませんね。

ライトの位置やひざかけのたたみ方など、患者さんが気持ちよく診療室へ入って来られるように清潔な見た目にしておきましょう。
2、準備ができたら患者さんをユニット(診療イス)へ案内する
診療の準備ができたら患者さんを待合室から誘導します。
3、治療のアシストをする
初日は見学がメインとなるので実践することはほとんどないでしょう。
しかし先輩がどのようなことをしているかは見ておきましょう。
キビキビと動く先輩に圧倒されることもあります。
「何も言われていないのにどうしてわかるの?」
「わたしにはできない!」
と思うのは新人あるあるなのでご安心を!笑
実は、各治療によって大まかなアシストの流れがあるんです。
今後はその流れを習得していきましょう。
4、診療後の片付け
患者さんが退室した後は片付けをします。
使用したものを滅菌や消毒をする方法を教えてもらいましょう。
片付ける場所も覚えていきましょう。
予約表の同じ治療内容の時にまた使う可能性が高いですよ。
5、次の診療の準備
次の患者さんが来院されたらまた基本セットを用意します。

「予約表を見て診療の準備」にまた戻るわよ。
おおまかな流れとして「基本的な診療の流れ1〜5」を繰り返していきます。
歯科助手初日にやってみよう!

初日は歯科医院で毎日行う基本的な仕事を覚えていきます。
初日だけでも何度も行うものが多いので、サクッと覚えてしまいましょう。
「やってみたい!」は大歓迎!
やってみて得るものもあるので、積極的に動いてみてくださいね。
基本の診療準備をする

歯科医院には「基本セット」と呼ばれるものが必ずあります。
基本セットに入っているミラーやピンセットなどの器具の名前、どこに保管されているかはなるべく早く覚えましょう。
この基本セットは、診療でよく使うものを1つの袋(滅菌パック)にまとめているもので、基本的に毎回用意します。
一部、入れ歯の調整など基本セットが必要ないこともあります。
そんなときは先輩スタッフがそっと片付けてくれます。
そのうち必ず分かるようになるので初日はとにかく患者さんが来院したら基本セットを用意しておきましょう。

予約表を見て、どの治療内容のときに片づけられたのかチェックだけはしておきましょうね。
片付け・消毒・滅菌は初日に覚える
- 治療後の片付けや清掃
- 使った器具などの消毒方法
- 滅菌機(オートクレーブ)の使い方
- 少なくなった薬剤などの補充
これらは1日のうちに何度も行います。
初日のうちに覚えてしまいましょう。
患者さんとコミュニケーションをとる
患者さんにもきちんと挨拶をしましょう。
「こんにちは」「お疲れさまでした」「お大事に」
など先輩のマネをしましょう。
もし患者さんと会話ができるようなら、積極的にコミュニケーションを取ってください。
患者さんの不安をやわらげることに繋がるかもしれません。
ただし、治療時間の邪魔をしないことや話をする場所、声の大きさには注意を。

マスクで表情は見えにくいけど、笑顔であいさつしましょうね。
自然と声が明るくなるから、印象が良くなるわよ。
患者さんの案内や誘導を任されることも
初日でも、受付から診療室へのご案内を任されることがあります。
いつ「やってね」とお願いされても対応できるよう、先輩の案内方法をチェックしておきましょう。
- どの位置で呼んでいるか
- 「さん」か「さま」か
- 声の大きさ
- どのような声かけをしながら診療室まで案内しているか
- エプロンの掛け方、コップの置き方、それぞれのタイミング
エプロンまでかけたら、「少しお待ちください」と患者さんに言って先輩スタッフに患者さんの誘導ができたことを報告しましょう。
もう1歩踏み込める余裕があるなら
「(初めての患者さんなら)今日はどうされましたか?」
「(通院されている患者さんなら)お変わりありませんでしたか?」
と軽く問診しておくのもアリです!
なにか訴えがある場合はきちんとメモして先生や先輩に報告してくださいね。
バキュームを任されたら「体験して覚えるチャンス」
ときどき、いきなりバキューム(唾液を吸う器具)を渡されて「持っててね」と言われることも。
びっくりしますが、これは実際に持ってみないとわからない感覚なので、貴重な体験です。
「何も教えてもらってないのに急にバキューム(水を吸う器械)をさせられた!」
このような声もネット上でよく見られますが、歯科あるあるの1つです。
- バキュームを持ってほしいけれどスタッフの手があいていない
- どうせやるようになるんだから
- バキュームはやって覚えるしかない
このような理由から初日であろうと新人にバキュームをさせるクリニックは多いです。
もし初日にバキュームの指示が出たら、ポジティブに「体験」と思ってやってみましょう。
上記理由の
- どうせやるようになるんだから
- バキュームはやって覚えるしかない
この2つはあながち間違いでもないんですよね。
とはいえ、初日からうまくできるほどバキュームは簡単ではありません。
ドクターが指示した位置からバキュームを動かさないことだけ意識してやりすごしましょう。
だんだんできるようになるので大丈夫ですよ。

できないとわかっていてさせるのに、 不機嫌になるドクターの多いことといったら…。
気にしないで経験を積もう!
初日を乗り切る心構え
初日に何をするのか知っておくのも大事ですが、どんな気持ちでのぞむといいかもお伝えします。
仕事ができる先輩を見つける
「この人、めちゃくちゃ仕事ができるな!」
「この人すごい!!」
と思える先輩を見つけてください。
歯科衛生士でも、年下でも年配のパートのおばちゃんでもいいです。
そういう方がいれば、あなたも今後、そのレベルを目指せます。
また、仕事ができる人は心に余裕がある方が多いので、質問もしやすいですよ。
とにかく報連相
新人だろうと長年勤めていようと必ずとにかく報連相です。
どんなに細かいことでも報告してください。
歯科医院はチームプレーで仕事をしています。
無用なトラブルを起こさないためにも勝手に判断しないようにしましょう。
とにかく強い心を持つ
ネットで検索してみると「初日なのに舌打ちされた!」「初日なのに厳しい言葉を投げられた!」など不安になる体験談もよく見られます。
残念なことに、こちらも歯科あるあるの1つです。
初日、新人、ベテラン、職種に限らず、ドクターや性格のきついスタッフから強い言葉を投げられることがあります。
特に未経験で不安だらけの歯科助手さんは初日で心が折れてしまう人も多いです。
見返してやる!絶対できるようになってやる!
とにかく強い心を持ってください。

こんな人がいないクリニックばかりだといいのにね…
まとめ:初日は「覚える日」と割り切って大丈夫

歯科は覚えることも多く、思い描いていた姿とかけ離れているかもしれません。
キャパオーバーのまま初日は終わり、かなり疲れることでしょう。
テキパキと動く先輩スタッフたちを見て、「自分には無理〜!」となることもよくあることです。
しかし、みんな初日はそうでした。
初日からたくさんできるようにならなくて大丈夫。
最初は辛いことも多い職業ですが、数ヶ月もすればあなたも知らないうちにテキパキ動けるようになっていますよ。
初日でも、できそうなことはどんどん実践してみてください。
初日を乗り切る目標として、ぜひこの記事をお役立てください!

今日紹介したのは私個人の考えよ。
これ以上のことを教えられたり、全然違うことを「まずコレを覚えてね」ということもありえるわ。
共通するのは初日で全部完璧にできなくても大丈夫ってこと!
ただ、1つでも多くのことができるように意識はしてみてね。

メモをいっぱいとるぞー!!
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ちょっと不安が残る方はこちらの記事で確認しておきましょう。↓
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この時間の過ごし方によって、新人歯科助手さんは知識やできることが増やせるかもしれません。
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